〜シンプルなアイデアで、日本の道路案内をもっと分かりやすく〜
現状
「日本の道路は道案内しにくい」といわれています。その理由の一つは都市同士が近接し道路ネットワークが複雑であること、もう一つは欧米のような「通り名」がない事が挙げられます。
→住居表示と道路案内の関係を参照
「県道20号」などの道路番号は県道未満では表示されない事、「通り名式」の住居表示方式ではないため、通り名表示のない道路が多く存在します。「線」=通り名をたどる指示よりも、曲がるべき交差「点」で、曲がるべき交差点を指す事が、道路ユーザの行動からも分かります。 日「次のローソンがある交差点を右に曲がって」 日「300m先の交差点を右方向です」
欧米「まっすぐ行ってワシントンストリートを右に」
というように、日本では「線」ではなく「点」を示すのが一般的なのです。
またその曲がるべき交差「点」を見つけるのも困難な場合があります。運転中「曲がるべき交差点情報を把握し~実際の交差点を探す」までの作業は大きな負担となり、道間違いや、交差点周辺での事故にもつながると考えられます。
とくに高齢者や初心者などの心理的余裕の少ないドライバーではその負担も大きくなります。
提案
その「交差点」それぞれに、周りの交差点と異なる事がはっきり分かる「目印」「マーク」さえあれば、「交差点」の指示をシンプルに理解しやすく、また交差点を見つけるのも容易になります。
現状の114-2Aおよび2B(通称:交差点名標識)は、その多くが信号柱に設置され、通称「交差点名」として、曲がる交差点を示す際に広く使われています。つまりこの「交差点名」が「点」を示す際の重要な目印の一つとなっているのです。
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現状 |
この標識の元々の目的は、交差点の目印ではなく「そこの地名を示す事」であり、そのため目印としては長文で覚えにくく、遠くから判読しにくい、という問題を抱えています。
「次のローソンがある交差点を右に曲がって」
「300m先の交差点を右方向です」
道案内時のユーザーの言葉に着目すると「全国全ての交差点のうちから一つ」ではなく「周辺のいくつかの交差点のうちから一つを見分けたい」という要求がある事が分かります。
我々はその「見分ける」ための「マーク」を、既存の主要地点標識114-2Aおよび2B(通称:交差点名標識)と併記するシステムを提案しています。
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提案 |
1交差点1マークとし、 周辺のいくつかの交差点のうちから一つを見分けられるよう、同じマーク同士を隣りや近くに置かず、分散して配列します。
→配列はプログラムによって自動化されます。詳しくは配列ロジックを参照
マークは、シンプルで、ユニバーサル性をもち、遠方からの判読に優れるものである事が必要である事から、アルファベット1文字とします。交差点名の頭文字などから取ります。(同じマークが近づく場合は頭文字以外の1文字)
活用
ドライバーは必要に応じて名称とマークを使い分けます。
| 交差点名 | マーク |
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主要交差点(全国7万)には全て異なる名称がつく 地名などで近隣同士が似ることが多い |
主要交差点には21マークのうちいずれかがつく 21交差点に1つは同じマークが現れる |
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長文で判読性が低い |
シンプルで判読性が高い |
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時間をかけて読む |
瞬時に読むことができる |
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絶対位置を同定することができる |
周囲の交差点から目的のものを区別できる |
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停車中や歩行時に、 目的地に着いたかどうかの確認、現在位置の把握などに用いる |
運転中に、 曲がるべき交差点を把握するときに用いる |
経路途中で曲がる交差点を把握するにはマークが適しているため、カーナビの経路案内、事前案内標識、道路地図、案内地図、口頭での道案内、などで、マークを活用した案内をおこないます。
・カーナビの経路案内
カーナビの場合、交差点700m手前から右左折の案内を始めます。その時点から交差点までの間には同マークは配されないので「700m先Cを右です」という案内を聞いて覚え、その交差点マークを見つけれて曲がる、と右左折動作を単純化することができます。更に、今まで誘導困難であった外国人ドライバーに対しても有効ので、将来の外国人向けカーナビとも親和性が高いと考えています。
・道路地図
市販の道路地図や観光地図でも、交差点名の代わりにマークを表示する事が推奨されます。それによって交差点の目印を覚えることが容易になり、地図上の表示が長い交差点名から1文字のマークに代わることで、地図情報もシンプルになります。(交差点名は元々そこの地名、施設名なので、地図には載っており、削除しても問題はありません)
・108系案内標識
108系案内標識の交差点部分(+部分)にマークを配することで、108系標識の指示によってその交差点を曲がりたいドライバーが、その示す交差点を見つけることが容易になります。
・口頭での道案内
ホテルなどの窓口で、自施設までの道案内をおこなう際、いくつかの交差点マークを覚えておけば、道案内時にそれをつかって案内がおこなえます。
効果
ナビや地図から「曲がる交差点の情報を簡単に把握でき」「その交差点を遠方から発見できる」事で、道間違いや交差点周辺での危険運転を防止し、交通流の安全性、円滑性の向上に寄与します。
高齢者や初心者など余裕の少ないドライバーや、外国人向けレンタカーカーナビとの親和性が高く、ITS時代、高齢運転者時代、外国人によるドライブ観光時代には特に有効であると考えています。
問題点
「交差点マーク」という新しい概念を、道路ユーザーに理解いただけるか、という問題があります。
我々は、このマークは、交差点を示す際よく使うランドマーク(交差点周囲のコンビニ等)と同じようなものだ、と説明しています。曲がる交差点をドライバーに示す際、「この先のローソンを右」と、同じローソンが近くにない場合にはこの指示は有効です。交差点マークはこれと同じようなもの、つまり「オフィシャルなランドマーク」である、と認知、理解をはかっていきたいと考えています。
更に、マークはその交差点名の英文1文字を大きく書いたもの(※例外あり)、運転中はその1文字だけパッと読んで曲がるたと便利なもの、とユーザーに理解いただく方法もあると考えています。
本研究は、ドライバーの道間違いを減らし、誰でも安全で安心して知らない道を走行する事ができるようにしたい、との思いからスタートしています。
乗用車のほとんどにカーナビが標準装備されている現在、「道間違いをする事などもうないのではないか?」とも言われますが、例えば地理不案内者、高齢者、初心者、外国人などの「弱者ドライバー」にとっては、カーナビの指示通り曲がれなかったり、画面を見ながら運転する事により運転が不安定になったり、不安感によって運転が不安定になることがあります。
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「300m先を右って、どの交差点だろう??」 「危ない!ちゃんと前見て運転して!!」 |
道路ネットワークの複雑な日本では、ナビがなく地図や標識だけを頼りに運転する場合などには、より道を間違えやすくなります。
標準的で健康なドライバーだけを前提とするのではなく、状態や立場が様々なドライバーに配慮した、ユーザー重視型のユニバーサルな道路案内体系が必要なのです。 認知、判断、行動に時間がかかる。操作の間違いなど。 65歳以上約900万人 標識が読みにくい。道路情報をつかみにくい 初心者 身体が無防備。運転以外の動作が不自由で地図、ナビ画面が読みにくいなど 急に止まれない、狭い道が困難、視野角など
能力
高齢者ドライバー
(もみじマークは70歳以上)判断力
外国人ドライバー
地理能力、言語能力
地図、標識、ナビ画面の理解が困難、地理不案内、交通ルールに不案内など
免許保有約50万人
障害者ドライバー
(聴覚、四肢不自由、色覚障害など)様々
様々
視力の低いドライバー
(運転資格は両眼0.7以上)視力
初心者、ペーパードライバー
(初心者マークは1年間)判断力
運転に余裕がなく、認知、判断、行動に時間がかかる、操作の間違いなど
約100万人?
立場
環境地理不案内なドライバー
(例:観光ドライバーなど)地理能力
地理、方角の情報判断が困難
夜間、雨天時のドライバー
視力
標識がよみにくい。道路情報をつかみにくい
不安、あせりのある時のドライバー
判断力
判断能力が下がる。操作の間違いなど
ナビ案内で運転するドライバー
判断力、地理能力
作業負担が多くなる。前方注視の時間が減る
車種
二輪車ドライバー
判断力
免許保有
約300万人
大型車ドライバー
車の運動性能
高齢者ドライバーの現状と、道案内との関係
高齢者ドライバーの数は、高齢化社会を迎え年々増加しています。またそれ以上に高齢者ドライバーの交通事故件数も増加しており、対策が求められています。しかし高齢者の活発な社会参加は、産業、観光の活性化など多くの面から欠かせないものです。 多くの情報を短時間で処理する能力がおとろえがちな高齢者にとって必要なものは、シンプルで確実な案内標識であり、またカーナビなどもシンプルな操作と分かりやすい画面、大きな文字で分かりやすい地図表記などといえるでしょう。
外国人ドライバーの現状と、道案内との関係
日本向けの観光ガイドには「日本で車を運転する事を勧めない」と書かれています。様々な理由の一つとして道路標識の分かりにくさについても述べられています。標識が日本語表記のみであること、また通り名がなく道が分かりにくい事なども書かれています。このような現状は観光立国宣言やVISIT JAPANキャンペーンの視点からは望ましいものではなく、将来的には外国人観光客の移動自由度をあげるためにも道路案内、道路案内標識、地図、ナビなどのユニバーサル化が望まれます。
ガイドブック「JAPAN SOLO」より
"Why Tourist shouldn`t drive in Japan"
There are several reasons why we recommend that foreigners travel on the trains rather than by car. Although there are many more bilingual road signs than there used to be, you are bound to have some difficulty if you can`t read Japanese. Secondly, many Japanese cities were laid out the feudal era, with streets arranged in complicated patterns for strategic, defensive purpose.Even for Japanese it is not easy to get around in these cities by car. Thirdly, renting a car cost far more than taking trains. Even though the rentals themselves are not too expensive, gas costs double what it does in the US, and tolls are extremely expensive. For example, the one way tall fron Tokyo to Kyoto is about the same as the Shinkan-sen fare for the same distance. The last and best reason is that trains are much faster than cars. For example, the Shinkan-sen takes less than 3 hours to make the trip from Tokyo to Kyoto, but driving the same distance usually takes 8 hours , even on the expressway. In big cities and popular tourist destinations it is not easy to find parking spaces. Even if you have experience driving on the left, there is no guarantee that you will enjoy driving in Japan. 後略
ガイドブック「TimeOut Tokyo」より
"understanding addresses"
In a city with no street names, how does one find one`s way around? The answer is with difficulty. The Japanese system of writing addresses is based on numbers, rather than street names. Central Tokyo is divided into 23 wards, or KU. With in each KU, there are many smaller districts, or CHO, which also have their own names. Most CHO are further subdivided into numbered areas, or CHOME, then into brocks, and finally into individual buildings, which sometimes have names of their own. 中略. Thus, the address of the bar Office -yamazaki Bldg 5F, 2-7-18 Kita-Aoyama, Minato-KU- means that it`s on the fifth floor of the Yamazaki building, which is the 18th building of the seventh block of the second area of Kita-Aoyama, in Manato ward. To track down an address, first invest in a detailed bilingual atlas, such as Shobunsha`s Tokyo Metropolitan Atlas, which contains numbered CHO and CHOME. Then follow your progress towards your destination by monitoring the metal plaques affixed to lampposts or the front of some buildings. Alternatively ask a policeman. It`s what the locals do, and it`s one of the main functions of the local KOBAN, or policebox, all of which have detailed maps of their area.
ガイドブック「GATEWAY TO JAPAN」より
"Driving, car rental, and hitchhiking"
Not recommended for novices.To drive in Japan, You`ll need an International Driver`s License as well as your real driver`s liense. Drive on the left side of the road. Nearly all road signs are in Japanese only. Gasoline and expressway tolls are very expensive. 中略
"Addresses"
The Japanese system is to list addresses from greater to lesser. prefecture, city, ward, block or street, number, and finally addresses name. When written in roman letters, however, the order is reserved, gratuitously conforming to Western conversion. We follow this rule so as not to confound the postal authorities. Locating a place by its address is another problem. Upon arriving in the right general area, one usually must make local inquiries. Rice dearers, sake shops, and local police boxes are the best informed. Whenever you set out for a possibly obscure spot, have someone call ahead for exact directions, which should be written down in Japanese. 後略
二輪車ドライバーの現状と、道案内との関係
二輪車ドライバー(ライダー)はその車体特性から、運転中に地図を確認する、ナビ画面を確認する、音声を確認する事などが非常に困難です。その理由として身体が風にさらされること、体全体でバランスをとりながら走行する事の負担が大きい、などが挙げられます。二輪車にとっては、覚えやすい(地図や画面を見ずにすむ)案内標識、ナビ案内が望まれています。
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これらの問題に対し我々は「交差点マーク」を使った道案内システムを提案しています。
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主要な交差点には、誰でも分かりやすいマークを見やすく表示 カーナビ、地図、案内標識が、マークで曲がる交差点を指示 ▼ |
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どんなドライバーでも、マークで指示を理解、記憶できる 目指す交差点を遠くから見つけられ、安全運転につながる ▼ |
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道に迷いにくく、安心して運転できる道路へ 初心者や高齢者でも、ナビなどITSを使える社会へ 外国人ドライバーでも、自由にドライブできる社会へ |
カーナビでの活用
地図での活用
108系案内標識での活用
口頭での道案内での活用
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現状
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▼ 提案

我々の提案は「114-2Aおよび2B標識を交差点部に掲げる場合は、アルファベット1文字のマークを併記すること」というシンプルなものです。
(114-2Aおよび2B標識の表示が交差点部ではない場合は、マークの併記も不要)
114-2Aおよび2B主要地点標識はそもそも、そこの地点を示す標識でしたが、実際には交差点に掲げられる事が多く、そのことから交差点名として広く活用されるようになっています。
その事から、主要地点標識を交差点名として使うときは、それに最適化した機能を加える、事が提案です。
信号灯火の機能を阻害することがないよう、主要地点標識の基本サイズ(1200mmX400mm)のまま、マークを併記させることが望まれます。 やむを得ない場合は交差点名を少し短くしてもよいでしょう。
マークとなるアルファベットは、その交差点名にちなむ1文字なので「英字部分の1文字を大きく表示する」という小さな変更であることから、ユーザーの認知、理解も容易であると考えています。